2010年03月31日

ワナ 8

大家という仕事は入居者から家賃をもらいながら、ゴミ出しマナーや迷惑駐車の注意、滞納している家賃の催促など入居者に対して厳しい態度を取らなければならないことが多い。
そんな時、入居者が言い逃れに利用するのが大家の家族だ。
私の場合、妻子がいないから母親が標的にされる。
「お母さんがここに車を止めてもいいと言った」
「お母さんが家賃を待ってくれると言った」
「そのことはお母さんに言ってある」等々・・

先日も近所で会社を経営している社長の奥さんが、息子さんが住む部屋を探しに来た。
以前にも社員が住む部屋をその会社で借りていたことがあり、うちの母親とは知り合いだった。
奥さんに家賃や敷金など、入居時に必要な費用を説明していると「駐車場代はいらないと、お母さんが言ってましたけど」と言う。
たまたま家に母がいたので「そう言ったのか?」と確かめると、「そんなことは言ってない」と驚いて否定した。
奥さんは「ずっと昔の話です」とあわてて言い訳した。
高齢ではあるが、母はいまだに車で仕事や遊びに出かけるほど元気でボケてはいないから、いくら昔言った言葉でも忘れることはない。

この不景気に部屋を借りてくれるのだからそれ以上追いつめることはやめたが、私利私欲のためにウソをついたり相手の家族を悪用するような輩と同じ敷地内で生活するのは楽じゃない。


写真は本文とは関係ありません。
【豊田高専前の桜並木】


  

Posted by しょうのみ at 11:25日記